溶解アセチレン容器 (Dissolved Acetylene Cylinder)

特徴

  • 国内・国外に200万本を超える容器を出荷したが事故0
  • 多孔度が90〜92%と高い
  • カサ比重が0.24〜0.27kg/lと軽い
  • ガスの充填放出性良好
  • 高圧ガス保安協会が行う『アセチレン容器多孔質物性能試験』合格品

マスの製造方法

石灰、珪酸質材料と補強材を水で混合し、スラリーとし、容器に充填する。容器を反応釜に入れ、蒸熱反応させ珪酸カルシウムを生成する。反応後容器を乾燥炉中で乾燥した後、容器に塗装、弁付、真空引、溶剤注入を行い、溶解アセチレン容器として完成する。

容器の構造

  • 容器シェル(Shell)
  • 多孔質物 (Porous Mass)
  • バルブ及びバルブキャップ
  • 溶栓 (Fusible Plug)
  • 溶剤 (アセトン又はDMF)

多孔質物 (Porous Mass)

アセチレンをガスのまま容器に加圧充填することは、ガスの性質上大変危険であるため、充填することはできません。そのためアセチレン容器は通常の高圧ガス容器とは異なり、内部に多孔質物 (Porous Mass通称マス) と呼ばれるケイ酸カルシウム固形物が詰められております。このマスに、アセトンやDMF (ジメチルホルムアミド) を溶剤として浸み込ませ、それにアセチレンを溶解させることによりアセチレンを容器内に安全に貯蔵することができます。

バルブ及び安全弁 (溶栓)

アセチレンバルブは、JIS B 8244溶解アセチレン容器用弁に規定されています。バルブには、105ºC±5ºCで作動する可溶合金が装着されたものが一般的です。単体型安全弁は「KHK S 0125アセチレン容器の安全弁に関する基準 (高圧ガス保安協会) 」に規定されています。安全弁 (溶栓) には、105ºC±5ºCで作動する可溶合金が装着されています

溶解アセチレン容器 (多孔質物充填) の変遷

溶解アセチレン容器は、1896年にフランスで考案され、当初は多孔質物として珪藻土、カポック、絨毛などの材料が使用された。国内では、1910年にスウェーデンのAGA社から輸入され灯台用に使用された。国内では主として木炭粒が使用されたため、木炭マスと呼ばれた。

1962年頃より国内で高多孔度容器の研究開発が盛んになり、1963年に日本最初の高多孔度・軽量容器が、関東アセチレンにより開発され実用化された。このマスは、珪酸カルシウムボードを砕いて容器に充填されたので珪カル粉粒マス (アセチライト) と呼ばれた。

1965年に関東アセチレンが固形多孔質物容器を開発し実用化した。ほぼ同時期 (数ヵ月遅く)日本コインでも、固形多孔質物 (コカライト) を開発し実用化に成功した。2006年3月まで製造販売を行った。

2006年4月に新型のノンアス固形マスの開発・実用化に成功し、現在に至っている。